ニュースNews

世界初の方式の大面積ダストセンサーを搭載した宇宙塵探査衛星ASTERISC(アスタリスク)始動!! ~ 打上げ、軌道投入、地上局との交信、全搭載機器の起動に成功! ~

千葉工業大学惑星探査研究センター(PERC)の超小型衛星2号機である宇宙塵探査実証衛星ASTERISC(アスタリスク)が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証2号機の一つとしてイプシロンロケット5号機により、2021年11月9日9時55分16秒(日本標準時)に打ち上げられました。同時に打ち上げられる衛星9機のうちASTERISCは3番目にイプシロンロケットのPBS(Post Boost Stage)から正常に分離され、高度約570kmの地球周回円軌道に投入されました(革新的衛星技術実証2号機/イプシロンロケット5号機フライトシーケンスCG)。

軌道投入後初めてのASTERISCの可視時刻(ASTERISCと千葉工大地上局が通信できる時刻:2021年11月9日(木)20時34分頃~47分頃)において、千葉工大局によるASTERISCの電波受信とコマンド送信に成功しました。これにより、自動シーケンスによるコマンド受信アンテナの展開に成功したことがわかりました。その後の運用による調整により、ASTERISCとの安定したテレメトリ・コマンド通信を確立することができています。

ASTERISCに搭載された全搭載機器を地上からのコマンドによって起動させることに成功し、現在は各機器の動作を確認する初期運用を実施しています。また、初期運用と並行して、衛星側面に設置された膜型ダストセンサー(8cm×8cm)を用いた試験的なミニマム観測を開始しています。

今後は、衛星が健全であることを確認した後、地上からのコマンドによって、展開型の膜型ダストセンサー(30cm×30cm)を展開し、ノミナル観測ミッションを始動します(ダストセンサー展開時の外観は図1の右写真参照)。衛星サイズより大きい膜型ダストセンサーを用いることで、軌道上の数が少ない宇宙塵と微小スペースデブリ(宇宙ごみ)を十分量観測し、宇宙塵や微小スペースデブリの分布や特性などの詳細を明らかにしたいと考えています。また、観測と並行して、独自に開発した国産キューブサットバスシステムの軌道上実証を行います。高度なミッションを行うに足る性能を持つ本バスシステムの軌道実証により、深宇宙探査を含む挑戦的な将来ミッションに繋げたいと考えています。

図1 ASTERISC外観写真 左)展開前の衛星外観。前面のオレンジ色の膜が8cm×8cmの膜型ダストセンサー 右)30cm×30cmの膜型ダストセンサー(左方向に広げられたオレンジ色の膜)展開後の衛星外観。

担当:石丸 亮(イシマル リョウ) PERC超小型衛星プロジェクトマネージャ
千葉工業大学  惑星探査研究センター 上席研究員
TEL: 047-478-0320(代表)