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日本地球惑星科学連合大会 in 幕張メッセ

5月24日から28日、幕張メッセ(ご近所です)で開催された「日本地球惑星科学連合大会2015」に参加してきました。この大会は日本の地球惑星科学に関連する諸学会が一同に会し学会を開くというもので、5日間朝から晩まで大小20以上の部屋で並行してびっしりセッションが組まれています。筆者(和田)は「太陽系小天体研究の新展開」というセッションにおいて、「はやぶさ2搭載分離カメラ(DCAM3)撮像対象物の輝度予測と撮像戦略」と題し講演してきました。長くて厳つい講演タイトルですが、現在順調に航行中の小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されている分離カメラの撮像設定(露光時間とか撮影タイミングとか)を、撮像するものがどれくらいの明るさか予想したうえで決めましたよ、というお話です。分離カメラは「はやぶさ2」目玉企画である衝突体(インパクタ)の小惑星表面衝突をリアルに観測する唯一の「目」なので(「はやぶさ2」プロジェクト紹介記事も参考にどうぞ)、慎重に設定を考えなくてはなりません。「小惑星に近づいて明るさを確認してからぼちぼち設定を考えてもいいじゃないか、なにも今急いで決め打たなくても」、と思われるかもしれませんが,実は分離カメラの設定は「はやぶさ2」打ち上げ後、いじることができません。打ち上げ前にあらゆる状況に対応できる設定にしておく必要があったのです。航行中の今はいわば「もうシャッターは切られている」状態です。設定が正しかったかどうか、3年半後に結果がでます。きれいな写真がとれますように…。
さて、自分の発表が終わってほっとしたのも束の間、その翌日には、筆者にとってのメインイベントがありました。それは連合大会の「懇親会」。筆者は今年の懇親会担当係りとして連合大会運営に携わりました。今年の懇親会は幕張メッセのオープンスペースでバーベキューを楽しんでいただくことに加えて(写真)、参加者同士の交流のきっかけになればと願って大抽選会も行いました。大抽選会とは何ぞや?説明しましょう。まず、さまざまな景品を用意・展示します(例えば来年の連合大会参加無料券とか)。それら景品ごとに投票箱を設置し、参加者は投票券(1人1枚)を自分のほしい景品の投票箱に入れます。投票を締め切った後、景品ごとに投票箱から司会者が無作為に投票券を引いて当選者を決定します。投票箱は投票券がどれくらい入っているか見ることができるようになっているため、景品の人気のあるなしがわかります。したがって、人気がある景品を回避して当たりやすいものに投票するといった戦略が成り立ちます。結果としてどの景品に対しても白熱した結果発表となり、大いに盛り上がりました。来年はさらにパワーアップした懇親会を考えております。連合大会へ参加を予定されている方、ぜひ懇親会にも足をお運びください。きっと楽しくドキドキしたひとときを過ごすことができますよ!

連合大会懇親会にてジュージュー焼かれるお肉に列をなす参加者のみなさん。

(和田浩二)