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ISAS高速衝突銃実験

1月25-27日に宇宙科学研究所の高速衝突銃を利用した実験を行いました。目的は、千葉工大PERCで開発している新型のダストセンサである「膜型ダストセンサ」の性能検証試験です。この膜型ダストセンサはJAXA宇宙研が計画している火星衛星探査機MMXとPERC独自プロジェクトとして計画している超小型衛星へ搭載することを想定し開発しています。膜に塵が衝突するときに発生する信号を検出することで膜全体をダストセンサとして機能させる技術であり、比較的容易に大面積のダストセンサを実現できると期待しています。このセンサにより広い領域を調べられるため、従来のダストセンサでは検出できない宇宙塵・流星塵の微かな分布を初めて捉えられるかもしれません。
今回の実験では、宇宙空間でのダスト衝突を模擬するため、100-200μmの弾丸を二段式軽ガス銃で超高速度に加速させ、膜型センサに衝突させました。膜の厚みや衝突する角度などのパラメタがセンサの応答信号にどのように影響するかなどの貴重なデータを得ることができました。
本実験はJAXA超高速衝突実験共同利用研究公募により実施させていただきました。ありがとうございました。
(石丸 亮)