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第4回iSALE勉強会&衝突研究会への参加

神戸大学六甲台第二キャンパスで開かれた『第4回iSALE勉強会』(2016年11月9日)と『平成28年度:天体の衝突物理の解明 (XII)~水質変成から探る太陽系物質進化~』(2016年11月10-12日)に参加してきました.

神戸大自然科学研究棟のベランダからの眺め

神戸で研究会・会議があるというと,私たちの業界ではすっかりポートアイランドにあるCPS(Center for Planetary Science)で開かれるのが慣例になってますが,今回は阪急六甲駅から山を登ること20分の位置にある神戸大学六甲台キャンパスで開催されました.アクセスはあまりよくありませんが,学内から眺望する景色は気持ちが良く,特に街明かりの綺麗な夜景は格別です.

第四回iSALE勉強会の様子

神戸に行った初日にまずiSALE勉強会がありました.iSALEとは何のことでしょう.iSALEはImpact-Simplified Arbitrary Lagrangian Eulerianの略であり,数値衝突流体計算コードのことです.地球惑星科学分野での天体衝突等を扱えます.科学目的に関して使用する限りにおいて,申請すれば利用可能なコードであり, 近年欧米のみならず日本の研究者らに利用されている現在流行りのコードです.4回目となる今回の勉強会ではその基本的な使い方に関する説明に加えて,新しく実装された機能の説明,ソースコードの改良方法についての講義が行われました.

衝突研究会の様子

続いて上の写真は10日に行われた『平成28年度:天体の衝突物理の解明 (XII)~水質変成から探る太陽系物質進化~』(通称『衝突研究会』)の様子です.ご覧になってお分かりの通りなんと研究会は神戸大内にある和室で行われました(10日のみですが).一同が座布団に座りリラックスした雰囲気で聴講していました.講演者によっては正座をしてプレゼンする方も見受けられ非常に新鮮な空間を醸し出していました.
同研究会の本年度のテーマは水質変成であり,そのプロフェッショナルである留岡さん(神戸大),藤谷さん(茨城大),古川さん(東北大)の3名の方による招待講演がありました.特に留岡さんは今年退官されるとのことで,ご本人が研究生活を始めた頃の研究動向から現在最先端の研究がどう変わってきたか,そしてこれからどのような研究を次世代の人たちが行っていくべきかについて語られたのが印象的でした.
(岡本 尚也)