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千葉市科学館「天文講演会」
千葉市科学館にて、「大気球を使った大気上部での微生物採取実験」というタイトルにて一般向け講演会を行ってきました。
会場はプラネタリウムで、地球生命圏の上端を観測的に決定することを目指す大気球微生物採取実験「Biopauseプロジェクト」を紹介しました。
地球には生物が居ますが、地球の近傍の宇宙空間には生物は見つかっていません。では地球の生物はどの高度まで居るのでしょうか…実はよくわかっていません。それは、地球生命は地球にしかいないのか、生命は違う星に移動することができるのか、知るための重要な手がかりです。
実際に観測する為には、地球大気の上部、特に成層圏(高度約10km~50km)の生物分布が非常に重要になります。大気球を使って、それを実際に観測しよう、というのがBiopauseプロジェクトのコンセプトです。
講演では、実験で使う成層圏微生物採取装置の原理や開発の為の風洞試験、さらに過去の大気球実験の様子などを紹介しました。さらに、出つつある結果や将来的な惑星探査との関連も説明しました。
講演後は想像以上に色々と質問を頂きました。
かなり長期間にわたり取り組んでいるプロジェクトであること、実験が大掛かりなことに驚かれる方もいらっしゃいました。
私個人としては、話したいことをかなり自由にお話しさせて頂き、しかも聞いた方が興味を持ってくださっているのも感じることができ、とても楽しくお話しさせていただくことが出来ました。
千葉市科学館のご担当者様をはじめ、皆様どうもありがとうございました。
大野宗祐