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雨から台風までの種子島
H3 ロケット6号機(30形態試験機)の打上が成功しましたね。煙の少ない炎が印象的でした。
このロケットが射場で組み上げられていたころ,種子島宇宙センターの衛星組立棟では火星衛星探査計画(MMX)探査機の最終電気試験が行われており,私もその試験に参加してきました。千葉工業大学はMMXに搭載される観測機器の開発に参画しています。電気試験とは各装置に通電して状態や応答を確認する試験です。今回はその名の通り打上前の最後の試験として,火星圏に到着後の観測を模擬して一通りのコマンドを実行しました。試験はおおむね予定通り進みました。
予定通りでなかったのは,種子島への到着と出発です。種子島に渡るべく鹿児島空港に到着した我々を出迎えてくれたのは線状降水帯でした。気象庁の線状降水帯直前予測が始まってすぐだったこともあり,ニュースでも大きく取り上げられました。飛行機は出発予定時刻のおよそ1時間前に欠航が決まり,我々は慌てて情報収集に走りましたが残念ながら飛行機は次の便も欠航の見込み。フェリーもその日の便はもう満席で,やむなく鹿児島市内で1泊して翌日,島に渡ることにしました。この時点では鹿児島は雨がぽつぽつと降り始めた程度だったのですが,翌日は身の危険を感じるほどの雨になっていました。それでも船に乗ってしまえばグイグイ進みます。名前は奇しくもロケット号。安心できるロケットって良いですよね。

鹿児島中央駅に到着。この時点では雨も降っていませんでした。
帰りは台風6号が見送りに来ました。予定していた飛行機だとちょうど鉢合わせになりそうということで急遽予約を1日前倒しして朝一番で空港へ。種子島空港はハンガー(格納庫)がないため,鹿児島からの飛行機が着陸できないと,次の便が飛びません。
空港整備士の方々が見つめる先に飛行機が現れ,無事着陸した時には思わず拍手をしてしまいました。しかも我々の乗る飛行機が着陸して10分もすると,霧が出始めました。危なかった。あとで聞いたところによれば,その日はこの一便しか飛ばなかったそうです。
鹿児島空港は晴れていましたが,乗継便をのんびり待っていたらどんどん天気が悪くなり,雨が降り始めました。羽田空港に到着した時も晴れ。関東には翌々日の午前中に台風が襲来しました。飛行機の移動速度は台風よりずいぶんと速いのだなぁと思える出来事でした。

種子島空港に飛行機が到着して間もなく,奥の山が見えないほどの霧が…
台風6号は(私は)うまくかわし,H3 ロケット6号機は無事うちあがりました。次の H3 ロケット9号機は8月7日に打上予定だそうですね。種子島で見学予定の方は,旅程には十分に余裕を持っておくことをお勧めします。
MMX 探査機もH3 ロケットで打上げられる予定です。打上成功が続くことを祈っています。

