非常勤研究員

吉田 二美Fumi YOSHIDA
神戸大学大学院自然科学研究科構造科学専攻博士課程修了。博士(理学)。
國立中央大学大学院天文学研究所ポスドク(台湾)、国立天文台すばる望遠鏡ポスドク(東京)、国立天文台国際連携室(東京)を経て、2017年4月より千葉工業大学惑星探査研究センター(PERC)研究員(嘱託)。2020年7月より産業医科大学特任助教及びPERC非常勤研究員。2023年4月より産業医科大学准教授、
その他、農林水産省消費技術センター技官(福岡)、国立天文台天文情報広報センター補佐員(東京)を歴任。
専門は太陽系小天体の観測研究。
私は天文学者であると同時に惑星科学者でもあります。 地上観測と惑星ミッションを通して太陽系について研究しています。
現在の私の関心は、小さな太陽系の物体の物理的性質と組成に基づいて、太陽系の動的な歴史を明らかにすることです。
現在、次のトピックに取り組んでいます。
(1) Destiny +ミッション
科学チームのメンバーとしてミッションターゲット天体及び関連する天体の観測キャンペーンを実施し、ターゲット天体に関する様々な情報を収集することにより、ミッション計画と機器仕様の策定に貢献します。
(2) 太陽系小天体のサーベイ観測
すばる望遠鏡を使って、太陽系の形成/進化を理解するために、第9惑星、太陽系外縁天体、その他関連する小天体を発見するための観測を行っています。
太陽系外縁部はまだ誰も見たことない未開拓の領域が広がっています。
(3) 小惑星族の観測
小さな望遠鏡を使用して、若い小惑星族のメンバーの回転周期、形状、色などを測定しています。
それらは、それらを形成した衝撃イベントとその表面の宇宙風化のタイムスケールに関する情報をもたらします。
(4) International Occultation Timing Association – East Asia(IOTA/EA)という国際的な掩蔽観測グループを立ち上げました。世界には掩蔽観測の組織的な観測グループが存在していますが、東アジアでは組織としてのまとまりがなかったので、掩蔽観測が盛んになってきた期を見て、アマチュア天文家や研究者とともに組織作りをし、誕生したのがIOTA/EAです。
掩蔽観測で太陽系小天体の大きさや形状を推定し、衛星やリング、大気の有無なども調べます。惑星探査ミッションに協力してターゲット天体による掩蔽現象の観測も行います。
(5) 様々な国、様々な分野の研究者と共同研究することは難しい側面も大いにありますが、概ね楽しいです。
最近は人類学者や考古学者と協力して、人間が人類の歴史の中で私たちの宇宙をどのように認識してきたかを理解する研究にも取り組んでいます。
Thirty Meter Telescopeの科学諮問委員会委員長 2024年8月から
光学赤外線天文連絡会運営委員 2023年10月から
IOTA/EA共同代表 2023年8月27日から