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2/24(月・祝)一般講演会『小惑星探査と地上観測~影を使って天体を知る「掩蔽観測」~』開催

千葉工業大学惑星探査研究センター(PERC)は、小惑星「フェートン」をフライバイするDESTINY+探査計画をJAXAと共同で推進しています。探査天体を短時間で通過するフライバイ探査では、 事前に地上から探査天体の詳細を調べることが不可欠です。様々な地上観測の中でも、掩蔽観測は小惑星が恒星の光を遮って 地上に作る影を測ることで天体の大きさや形状を測定できる重要な手段です。2019年に米国や日本を含め世界中で「フェートン」の掩蔽観測が行われました。本講演では、小惑星探査計画を支える掩蔽観測をリードする研究者が観測の最先端を紹介します

<新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応について>

新型コロナウイルス感染症の影響も懸念されますが,本講演会は予定通り開催致します.つきましては,影響を最小限にするため,下記の事項についてのご協力をお願い致します.

  • 感染が少しでも疑われる場合、または、単に体調が悪い場合でも自主的に参加を見合わせるよう強く要請します。
  • 講演会中のマスクの着用を推奨します。消毒液は会場にご用意しております.
  • 下記のサイトをご参考に、手洗い、人混みを避ける、咳エチケットの励行など基本的な感染症予防にご協力ください。
    「新型コロナウイルスに関する Q&A(一般の方向け)」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

①DESTINY+探査計画と小惑星フェートンの掩蔽観測
 惑星探査研究センター 研究員 吉田 二美
②マーク・ブーイ氏による特別講演
 ※ 英語による講演ですが、惑星探査研究センター 研究員 洪鵬により日本語で逐次通訳します。
③掩蔽観測デモンストレーション ※希望者のみ

日時 2020年2月24日(月・祝)13:30~15:30(受付13:00~)

場所 千葉工業大学 東京スカイツリータウンキャンパス
   (東京スカイツリータウン ソラマチ8階)

申込 応募フォームよりご予約お願い致します(定員100名)

講演:Marc W. Buie (マーク・ブーイ) 氏 米国Southwest Research Instituteスタッフサイエンティスト

ルイジアナ州立大学で物理学を専攻し1980年に卒業後、アリゾナ大学にて地球惑星科学専攻の博士号を1984年に取得。ハワイ大学及びSpace Telescope Science Instituteの研究員を経て、1991年に米アリゾナ州のローウェル天文台に着任。2008年より現職。専門は世界中の地上望遠鏡及びハッブル望遠鏡などの宇宙望遠鏡を用いた観測による太陽系小天体 の研究。冥王星及び太陽系外縁天体の研究が主な研究対象。これまでに80本を超える学術論文を発表している。ハッブル 望遠鏡で観測した冥王星表層の地形図は、2015年に冥王星の探査を行った米国のニュー・ホライズンズの歴史的成功に大きく貢献した。また、地上望遠鏡による掩蔽(恒星食)観測を行い、ニュー・ホライズンズが冥王星通過後に探査した小惑星アロコスの大きさや形を事前に正確に決定したことで、ニュー・ホライズンズのさらなる成功に寄与した。小惑星7553 Buie は、 ブーイ博士の太陽系天文学分野での業績を称えて命名された。

ニュー・ホライズンズ(New Horizons)
アメリカ航空宇宙局(NASA)、Southwest Research Institute、ジョンズ・ホプキンズ大応用物理学研究所が共同で開発し2006年に打ち上げた、冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行った宇宙探査機。2015年7月14日に冥王星に最接近し フライバイ観測を行った。その後、2019年1月1日に、太陽系外縁天体である小惑星アロコス(ウルティマ・トゥーレ)に最接近し、フライバイ観測を行った。現在、ミッションを延長し、太陽系外縁天体のさらなる探査を計画している。

担当:千葉工業大学
惑星探査研究センター