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上席研究員

秋田谷 洋Hiroshi AKITAYA

青森県青森市生まれ。東北大学宇宙地球物理学科天文学コース卒業、東北大学大学院理学研究科天文学専攻博士課程修了。博士(理学)。

専門分野は、光・赤外線観測天文学。特に、天体が発する光の「偏光」に着目した、星形成過程とその原料となるガス・ダストの性質・運動の観測研究に関心を持っている。また、観測に用いる装置や望遠鏡の開発と運用にも精力的に取り組んできた。

これまでに、開発・運用に主要な役割を果たした観測装置として、「偏光分光測光装置HBS(Kawabata+99)」(国立天文台堂平観測所91cm望遠鏡、岡山天体物理観測所91cm望遠鏡、188cm望遠鏡で運用))、「線スペクトル偏光分光装置(Ikeda+03)」(マウナケア天文台ハワイ大学2.2m望遠鏡で運用)、「三波長同時偏光撮像装置MuSaSHI(Oasa+20)」(埼玉大学55cmSaCRA望遠で運用)、「可視赤外線同時カメラHONIR(Akitaya+14)」(広島大学1.5mかなた望遠鏡で運用)等がある。

また、現在建設が進められている口径30m望遠鏡Thirty Meter Telescope (TMT)においても、計画初期段階で主鏡製造技術検討に携わるなど、望遠鏡要素技術開発にも貢献した。

惑星探査研究センターでは、中央アジア・パミール高原に新たに光・赤外望遠鏡を設置し、地球上の新たな好条件の天文学観測サイトとして開拓することを主な任務としている。

標高約4,300mにあるパミール高原は、乾燥し安定した気候を有し晴天率が良好であり、世界的にも天文観測に適したサイトとみなされている。しかし、1990年ころまでは小望遠鏡が運用されていたが、その後放棄された状態にある。同地に、最先端の望遠鏡・装置を設置して新たな観測天文学研究の拠点とし、高速移動する太陽系内天体の即応観測や、超新星・重力波対応天体等突発天体を対象とした「時間領域天文学」観測分野の発展に寄与する。

趣味は、鉄道全般・特に旅行。2018年末時点で、日本国内の全鉄道(地下鉄・路面電車・モノレール等含む)の完乗を達成も、その後の延伸・新規開業路線の乗り潰しが目下の課題。他に、学生時居住した仙台をホームタウンとするJリーグクラブ・ベガルタ仙台の応援、温泉巡り、スキー(現在SAJ 2級)などを嗜む。