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十日町泥火山における微生物群集についての論文が出ました!
先日,惑星地質プロジェクトグループから,新潟県十日町市にある室野・蒲生泥火山における微生物群集についての論文が掲載されました.
泥火山は地下から水やメタンなどのガスに富んだ泥が噴出して出来る山体で,その主成分は固結していない粘土質の物質であることが特徴です.一般的に,泥は地下の堆積層由来と考えられ,その泥を調べることによって過去の堆積環境やそこに由来する生態を知ることができます.
十日町市にある陸上泥火山は,よく温泉地などにある高温性泥火山(後生掛など)と違い,低温で若干アルカリ性の特徴を持ちます.我々は,そこからサンプル採取を行い,初めてその場所で構成された微生物群集を明らかにすることに成功しました.
群集の中には,海底泥火山によく見受けられる嫌気的メタン酸化古細菌や硫酸塩還元菌ならびにメタン菌などが含まれていたが,その比率はかなり異なっていました.論文の中ではその要因について詳しく議論しています.ご興味のある方は,是非読んでみてください.
三宅範宗
論文:
Characterization of archaeal and bacterial communities thriving in methane-seeping on-land mud volcanoes, Niigata, Japan