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深海生物研究者関連の史跡の碑がお披露目されました

年を越してしまいましたが、昨年2021年11月20日に熊本県玉名市で開かれた、伊倉ふれあいセンター主催の、史跡を巡って地元の歴史や文化を学ぶ「伊倉まち歩き教養講座」にて新たに建てられた史跡の碑がお披露目されました。

千葉工業大学 惑星探査研究センターから松本亜沙子が碑文執筆に協力させて頂き、PERCのクレジットが入りました。

今回の史跡とは、100年以上前の明治時代に東京帝国大学で深海サンゴの研究をされていた木下熊雄氏の郷里の墓地にあたります。日本動物学会の発足人の一人です。

木下氏の論文は100年以上前に書かれた論文ですが未だに私の分野では必須の論文で、これまで私が参加してきたNOAA(アメリカ海洋大気庁)の航海の調査のターゲットはまさに深海サンゴ、言ってみれば私の研究のはるか先輩にあたります(ちなみに今年のNOAA航海は2月から始まります!)。

Image courtesy of NOAA Ocean Exploration, Windows to the Deep 2019.

碑文の右側には家系図の看板は拙著「海洋生物学の冒険」で描いた家系図に少し付け加えたものになります。文字が細かいのですが、京都大学の初代学長木下廣次氏は木下熊雄氏のいとこになります。その他にもそうそうたる人材を輩出した一族です。

木下家家系図( 「海洋生物学の冒険」 改)

当日はちょうどコロナの感染者が落ち着いていたタイミングだったので地域から40名以上の方が参加され、玉名放送や熊本日日新聞の取材も入っていました。

 熊本日日新聞(電子版は20日夜)「地元の史跡再発見 玉名市伊倉で教養講座」

お土産に大根と柿と蜜柑をたくさんいただきました。すべてとても美味しかったです。伊倉ふれあいセンターの皆様ありがとうございました。

こちらの木下家と深海サンゴ関連の私の講演については、今年の5月に予定されています。

松本亜沙子

 木下熊雄氏についてもっと知りたい方はこちら↓