近紫外線観測装置で用いる光学フィルターの分光透過率を測定しました。
近紫外線観測装置では、天体望遠鏡から届く近紫外線の特定の波長域の光のみを選択的に透過してCMOSアレイ検出器に結像させます。そのために、近紫外線のみを透過する光学フィルターを望遠鏡と検出器の間に設置します。
今回、国立天文台三鷹キャンパス先端技術センターの測定器(分光光度計)を用いて、装置で用いる光学フィルターの分光透過率(透過率が波長に対してどのような分布をもつか)を測定しました(図1, 2)。
測定の結果、それぞれの光学フィルターが、想定通りの透過率とその波長依存性を示すことを確認しました(図3)。
これらを、いずれ装置とともに望遠鏡に装着して、近紫外線の天体像や分光データを取得します。また、今回の測定結果は、より透過率を向上させた高性能フィルターの新規開発にも活かします。
図1: 分光光度計による測定のようす

図2: 分光光度計に設置された光学フィルター

図3: 光学フィルターの透過率測定結果
