近紫外線観測装置をかなた望遠鏡に装着するための準備として、望遠鏡焦点部の改修作業を行いました。
近紫外線観測装置は、東広島天文台口径1.5mかなた望遠鏡に装着して初期観測を行います。装置を望遠鏡に装着する際に、これまで望遠鏡の焦点部分の機器を気密保護していたガラス窓部品が近紫外線観測の妨げになることが分かったため、ガラス窓部品の除去とそれに代わる保護部品の取り付けを行いました。
我々が目指す近紫外線(波長300-400nm)の観測では、一見透明なガラス板であっても、材質によってはこの波長で不透明である場合があります。今回望遠鏡焦点に装着されていたガラス板は、BK7と呼ばれる材質でしたが、この材質は約360nmより短い波長で透過率が著しく低下します。これを除去することで、装置を望遠鏡に装着する準備が進みました。



(左) かなた望遠鏡焦点部での作業の様子。(中) 望遠鏡エンコーダ部分とそれを気密保護するためのガラス板部品。(右)取り外したガラス板部品。