研究員ブログ

[2019/07/07] Meteoroids 2019 参加報告

2019年6月17日から21日の5日間、スロバキアの首都ブラチスラバで開催された「Meteoroids 2019」会議に参加し、DESTINY+ミッションについての招待講演とMETEORプロジェクトについての講演を行ってきた。「Meteoroids」は、流星、流星塵、隕石、惑星間塵の研究に関する国際会議である。1992年から始まり、3年毎に場所を変え開催され、今回が10回目。今回は記念すべき第一回目の開催地と同じブラスチラバで開催された。参加者数は約150名(写真1)。ヨーロッパからの参加者が主で、ついで日本からの参加者が10名強と多かった。その他、流星観測ネットワークを持つアメリカ、カナダ、オーストラリアからの参加者が数名ずつ。会場は市内のホテルの会議場(写真1)。一つの会場で、シリアルにプログラムが進行した。

会議では、各国での流星観測ネットワークでの観測結果、火球観測ネットワークによる隕石発見と回収結果、流星の自動検出アルゴリズム開発など、流星観測に関する発表に加え、惑星間ダストの地上望遠鏡観測や計算機シミュレーション研究やDESTINY+などの探査機による惑星間ダストや流星ダストの観測計画についてなど、多岐に渡った。

DESTINY+の発表では、ふたご座流星群の母天体である小惑星Phaethonをフライバイする際にPhaethonからの塵のサイズや化学組成をその場で分析する計画に注目が集まった。「ミッション期間中に観測できる惑星間塵や星間塵の数はどれくらいか?」「最接近距離がどれくらいでPhaethonからの塵を測定するのか」などの質問があった。METEORは、宇宙から2年に渡る動画撮像による流星観測という世界初の試み。今年3月に全観測を完了し、二週間前に観測装置が地球に帰還したばかり。参加者は興味津々で発表を聞いてくれていた。「宇宙からの観測では流星の輝度をどのように決めるのか?」「どれくらい明るいもの、暗いものが国際宇宙ステーションから観測できたのか?」「どのように動画から流星を検出するのか?」などの質問があった。また、ISSと地上と同時観測ができている流星を特定するため、各国の流星観測ネットワークチームと協力して進めることになった。

会議内容とは直接関係ないが、気になったのがゆるーい会議進行。発表者の発表後に設けられている質疑応答時間で、質問が無ければ時間が余っていても気に留めず、座長の方々は次の発表にプログラムを進めていた。通常、学会などでは、予定通りの時間でプログラムを進めるため、会場から質問やコメントを促したり、何も質問が無ければ、座長自らが質問やコメントをするものだが、この会議では座長はそんなことお構いなし。これなら気軽に座長を引き受けたくなるかも?

次回の開催地は米国アラバマ州のハンツビル。METEORの運用で、MSFCの地上管制官には大変お世話になった。今後、METEORデータの解析を進め、次回のMeteoroids 2022にも参加したい。

(文責:荒井朋子)

 

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写真1. 大統領官邸前で撮られた参加者のグループ写真。現大統領は、スロバキア初の女性大統領とのこと。野外で平坦な場所での撮影だったため、後列の人は顔が映っていない人もけっこういた。かく言う私も、顔の1/4くらいしか写っていない。

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写真2. 会場のホテル「タトラ」の会議場。階段状の客席で、照明や音響設備の整ったなかなかよい会場だった。

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