プロジェクト紹介

プレスリリース

平成26年11月17日

報道機関 各位

千葉工業大学 惑星探査研究センター

キーワード:はやぶさ2、小惑星探査

  • 千葉工業大学惑星探査研究センターは「はやぶさ2」に搭載されるほぼすべての科学観測機器の検討と開発に参加しています。
  • 衝突装置を利用して小惑星の内部物質を回収し、太陽系と生命の起源解明を目指します。
  • 打ち上げに合わせて千葉工業大学でもパブリックビューイングを行います。

概要

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が計画している日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げは、11月30日13時24分48秒(日本標準時)を予定しています。「はやぶさ」初号機がS型小惑星※1「イトカワ」のサンプルを持ち帰ってきてから4年半、「はやぶさ2」は「イトカワ」とは違うタイプの、より始原的なC型小惑星※2「1999 JU3」に向けて打ち上げられます。到着予定は2018年初夏。そこから約1年半の間、詳細な表面観測、タッチダウンと表面物質のサンプル採取、さらには衝突装置による人工クレーターの形成と内部物質のサンプル採取などを予定しています。その後、「はやぶさ2」は小惑星「1999 JU3」を離れ、2020年11~12月に地球に帰還し、サンプルの入ったカプセルが回収されることになります(詳細はJAXA※3まで)。小惑星「1999 JU3」には含水鉱物や有機物の存在が予想されており、一連の観測とサンプルの分析によって、小惑星「1999 JU3」そのものの構造や組成のみならず、太陽系そして生命の原材料物質とはどのようなものであったのか、それがどのように進化して現在の姿となったのか、というより本質的な謎に迫ろうとしています。

千葉工業大学惑星探査研究センター(PERC)では、多くの研究員がこの「はやぶさ2」プロジェクトに様々な形で参加しています。たとえば、和田浩二上席研究員は衝突装置※4の開発とそのサイエンス検討を行っています。衝突装置によって人工クレーターを形成することには、より始原的で太陽系初期の情報を保持していると考えられる物質が存在する、小惑星の内部を覗く窓をつくるという意味があります。さらに、本物の小惑星標的で衝突実験が行えるという、天体衝突の科学を推進するうえでも大変貴重な機会です。和田上席研究員は衝突装置による科学成果を最大限に引き出す検討を行っています。ただし、「はやぶさ2」は衝突装置の破片を避けるべく小惑星の背後に避難するため、衝突の瞬間は残念ながら「はやぶさ2」から観測することができません。その瞬間を観測するために小型のカメラを分離し、衝突によって生じる放出物の様子やクレーター形成過程を撮像する計画です。その分離カメラ※5の開発に石橋高上席研究員が大きく貢献しました。また、レーザー高度計※6の開発と科学応用検討を竝木則行前副所長(2014年4月から国立天文台教授)が主任科学研究者として牽引し、それを用いた小惑星周囲の塵の検出という他に類を見ないユニークなサイエンスの検討を千秋博紀上席研究員が主導しています。その他にも、小惑星の観測に必要不可欠な光学航法カメラ※7の開発と観測計画検討に山田学研究員が大きな役割を果たすなど、ほぼすべての科学観測機器チームにPERCの研究員が加わり、総力を挙げてプロジェクトに取り組んでいます。

※1
S型小惑星とは、スペクトル(見た目の色合い)の特徴が一般的な隕石によく似ている小惑星で、岩石からできていると考えられています(Sは岩石質 "Stony" のS)。「はやぶさ」がサンプルを持ち帰ったことで初めて、その組成が隕石と同じであることが証明されました。
※2
C型小惑星とは、スペクトル(見た目の色合い)の特徴が、炭素を多く含む隕石によく似ている小惑星で、表面に有機物が分布していると考えられています(Cは炭素質 "Carbonaceous" のC)。
※3
JAXA「はやぶさ2」紹介WEBページ http://www.jaxa.jp/projects/sat/hayabusa2/index_j.html
※4
衝突装置(Small Carry-on Impactor:SCI)はインパクタとも呼ばれ、2kgの銅の円盤を火薬の爆発によって瞬時に球殻状に変形させ2km/sに加速し、小惑星に衝突させるものです。この衝突によって直径最大数m程度のクレーターの形成が予想されています。
※5
分離カメラは(Deployable Camera 3: DCAM3)は小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」に搭載された分離カメラDCAM1, 2の後継機と位置付けられるものですが、新たにサイエンス観測用の広視野高解像度カメラも搭載されています。
※6
レーザー高度計(Light Detection And Ranging: LIDAR)は、レーザーを小惑星表面に照射しその反射光が探査機に到達するまでの時間を計測することで、探査機と小惑星表面の間の距離(高度)を測る装置です。
※7
光学航法カメラ(Optical Navigation Camera: ONC)は、取得画像から探査機の位置を把握し航行に役立てると同時に、科学観測用に小惑星表面の詳細画像を撮像する役割も担っています。

WEBサイト

「はやぶさ2」プロジェクト

お問い合わせ先

和田 浩二(ワダ コウジ)
千葉工業大学 惑星探査研究センター 上席研究員
〒275-0016 千葉県習志野市津田沼2-17-1
TEL/FAX:047-478-0320 / 047-478-0372
E-Mail: wada[at]perc.it-chiba.ac.jp(※[at]を@に置き換えてください)

「はやぶさ2」打ち上げパブリックビューイング

日時 2014年11月30日 13:00~16:00
場所 千葉工業大学 東京スカイツリータウン®キャンパス
   〒131-0045 東京都墨田区押上一丁目1番2号
   東京スカイツリータウン ソラマチ8F 12番地(最寄駅:押上駅)
   http://www.it-chiba.ac.jp/skytree/#access
内容 H-IIAロケットの打ち上げと、ロケットからの「はやぶさ2」分離のライブ中継。
   搭載される観測機器の開発に関わった研究員によるトークライブ。
   3Dシアター「宇宙138億年の旅」観賞。

パブリックビューイングに関するお問い合わせ先

千葉工業大学 入試広報部 下山 亜希子・日下部 聡
TEL:047-478-0222  FAX:047-478-3344
E-Mail: cit[at]it-chiba.ac.jp(※[at]を@に置き換えてください)

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