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「メテオ」いよいよ再打上げへ

米国フロリダ州ケープカナベラルに来ています。昨晩、NASAより、補給機ドラゴンへ全ての積荷が搭載され、打上げ準備完了との連絡がありました。天気予報も晴れ。あとは本番を待つのみです。打上げまであと8時間。時差ぼけと緊張と興奮で眠れない中、慌しかったこれまでを振り返ってみました。
NASAとの話し合いの結果、3月中にカメラの再製作を完了し、4月にNASAへ引き渡し、6月にSpace-X7号機で打上げることに決まったのが昨年末。予備機を開発していたとはいえ、短期間で打上げ用に仕上げることは大変でした。多くの関係者の方のご協力のお蔭で、予定通り半年弱でNASAへの引渡しが実現できました。
打ち上げ日が直前まで決まらなかったことも悩みの種でした。4月末にロシアの無人補給機プログレスがISSへのドッキングに失敗したため、その先の打ち上げ日程が流動的になり、Space-X7号機の打上げ日は二転三転し、6月20日にようやく6月28日に確定しました。28日は日本の暦では「大安」。結果的に縁起を担いだ打上げ日となってよかったです。
体力気力ともに大変だったのは運用模擬訓練。2年間の運用に関わるPERCの所員総出で、夜を徹して繰り返し行いました。打上げ前最後の訓練では、POD(Payload Operations Director)と呼ばれるISSの観測・実験運用の責任者から、「これまでの訓練をよく頑張った。観測装置のチームメンバーと直接、運用模擬訓練ができたのは我々にとっても貴重な経験だった。実際の観測が成功することを祈っている。」とねぎらいと激励の言葉をもらったことは心に残っています。また、気がかりだった打上げ成功祈願にも行き、いただいたお札と御神酒はメテオ運用室の神棚にお祀りしています。
6月23日には再打上げについて記者発表を行い、たくさんの記者の方々から励ましの声をいただきました。今度こそ無事に打ち上がり、国際宇宙ステーションからの長期流星観測を始めたいと心から祈るのみです。
(荒井朋子)

運用模擬訓練の様子

打上げ成功祈願のお払いに行ってきました。

津田沼キャンパスで記者発表を行いました。