研究員ブログ

はやぶさ2 航法カメラによる天の川撮影

「はやぶさ2」搭載の望遠光学航法カメラ(ONC-T)の健全性確認のためにおこなった撮影で取得した、天の川の写真が公開されました。

撮影日時は、2020年4月6日9時10分頃(日本時間)、「へびつかい座」の足先付近でした。画像の中央少し上に一番あかるく写っている恒星が、「へびつかい座」シータ星で3等星です。

中央付近の灰色の正方形が2020年4月6日 ONC-T での天の川観測時のカメラ視野。(ステラナビゲータを使用)

「はやぶさ2」は地球へ帰るための旅をしている間、イオンエンジンを使用しない期間のみ、科学観測機器の電源を入れて、健全性確認のための撮影ができます。宇宙にいる探査機からの星の撮影では、地上からの撮影と異なり大気や雲がないため、星がまたたくこともなく、雲に隠れることもなく見えるため、綺麗な星野をみることができます。どれだけ綺麗な星空だろうと、もし自分が「はやぶさ2」に乗っていたら、あるいは全球カメラを探査機に搭載して全天を見ることができたら?と想像してみました。地上とは異なり光害もなくきれいな天の川が見えるだろう…というロマンチック(?)な想像のあと、太陽を含む太陽系の惑星等が恒星の中を動く以外は、はるか遠くにある星々の位置は変わらないため、同じような風景を見続けることになるのだと気づきました。上下左右、前後、向きは変われども、ひたすら同じ星空。夜空が好きなひとにはたまらないかもしれませんが、一日中、あるいはそれ以上ひたすらほぼ同じ風景…そう考えると、なかなか孤独な旅だなと改めて思いました。年末には地球に近づく「はやぶさ2」がんばれ!!

(山田学)