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第12回能代宇宙イベントに参加しました!

4月よりPERCの研究員に着任しました前田です.今後ともどうぞ宜しくお願い致します.

さて,ご報告が遅くなりましたが,8月18日(木)~26日(金)まで秋田県能代市で開催された第12回能代宇宙イベントに運営として参加してまいりましたので,ご報告させて頂きます.

能代宇宙イベントとは,秋田県能代市で毎年8月中旬に行われる,全国の高校生や大学生,社会人による日本最大規模の宇宙教育イベントです.

1955年に秋田県の道川海岸で日本の宇宙開発の父でもある糸川英夫先生が,ペンシルロケットを打上げ,その後も道川海岸で数機のロケット打ち上げ実験が行われました.そのほかにも,JAXA能代ロケット実験場ではM-Vロケットやイプシロンロケットの燃焼実験を実施したり,大館市の三菱重工が保有する田代試験場でもH-IIAロケットの燃焼実験が行われてたり,小惑星探査機はやぶさが着陸した小惑星イトカワにも「ノシロ」という地名がつけられているなど,秋田県は日本の宇宙開発に大変ゆかりのある土地であると言えます.そこで,2005年にペンシルロケット打上げ50周年を記念して,秋田大学や東海大学の学生と地元の支援者らの手によって,第1回能代宇宙イベントが開催されました.

その後,能代宇宙イベントの大学生の参加者は年々増加の一途を辿り,北は北海道,南は鹿児島,全国津々浦々から毎年「能代」を目指してやって来るようになり,能代宇宙イベントを経験した学生たちが,今や社会人となりJAXAや三菱重工,IHIなどの日本の宇宙開発を支える会社に就職し,日本の宇宙開発の最前線で活躍しています.

近年では大学生のみならず,中学生向けの「中学生モデルロケット秋田県大会」,高校生向けの「ロケット甲子園」,小学生以下を対象とした「水ロケット大会」や「モデルロケット体験打上教室」なども能代宇宙イベント内で開催し,幅広い年齢層に対して宇宙教育コンテンツを提供する日本最大の宇宙教育イベントだと言えます.

大学生の実施競技は缶サット競技とハイブリッドロケットロケット打上実験に大別され,18日~20日の期間に缶サット競技とハイブリッドロケット陸打上げ(ロケットを陸で打上げて,陸で回収する)を実施します.缶サット競技参加団体は約40チーム,ハイブリッドロケット陸打上げは7機を打上げ,22日(月)~25日(木)の期間は上級者向けのハイブリッドロケット海打ち上げ(陸で打上げて,海で回収する)を実施し,ハイブリッドロケット海打ち上げは8機を打上げました.

8月21日(日),大学生らが自分たちの競技や実験にご協力頂いているお礼として,地元の一般の方を対象として,一般公開日を実施し,来ていただいた方が楽しめるイベントを構成しています.千葉工業大学とPERCでは,この一般公開日に子供向けの工作教室としてフィルムロケット工作体験教室,千葉工大PRブース,PERC PRブースを設営し,地元の方々へのPR活動に努め,多くの方々へ本学の取り組みについて理解して頂きました.

PERCでの観測ロケット打上実験とも関係し,本学が能代宇宙イベントで中心的な役割を果たすことの意義は大きく,今後も継続的に本イベントに積極的に関わっていきたいと考えています.

能代宇宙イベントWebサイト:http://www.noshiro-space-event.org/